悩める就活生必見!元大手人事、現ベンチャー人事が伝える「新卒で入るべきは大手?ベンチャー?」

「大企業とベンチャー企業」
就活生の皆さんはこの選択肢で迷われたことはありませんか?
もちろん仕事もしたいけど、ワークライフバランスも大事にしたい。そもそもベンチャーってリスク多くない?大企業で本当にいいのか?自分のしたいことはなんだろう?そんな悩める方に読んでもらいたい記事です。  

こんにちは。メタップスの人事グループでインターンをしている向後です。私は現在大学3年生で、これから就活を迎えます。
そんな私をはじめ、この記事を読んでくださっている皆さんも、人生の大きな選択の瞬間真っ只中で大企業かベンチャー企業のどっちが自分に合っているのか日々、悩んでいると思います。もし、同じ悩みを抱えている方の1つの指標になればと思います。今回は、誰でも聞いたことあるような大手金融機関からメタップスに転職した経歴をもつ人事の芳賀さんに「大企業とベンチャー企業」の2つを知っているからこそ「ぶっちゃけた未来の選択肢の話」を聞きたいと思います。

芳賀圭介
芳賀圭介Keisuke Haga / 株式会社メタップス 人事総務部人事グループ

大学卒業後、大手金融機関へ入社。営業や人事を経験後、退職しフリーランスとしてブログのコンテンツマーケティング支援を行う。2019年に人事としてメタップスに入社。中途・新卒採用を担当する傍らで、人事企画にも携わる。


ー早速質問なのですが、誰もが知る大手金融機関に入社した芳賀さんは一体どんな大学生だったんですか

早速だね!(笑)本当にぶっちゃけちゃうと何も考えていなかった学生時代だったかな。
今、インターンをしている向後さんより絶対に何も考えていなかった自信がある。
何も考えていなかったし、自分がやりたいことが見えていなかったからこそ、かっこよさだけで大企業に入ったに近いかな。就活が始まったからとりあえず表面上はしっかりしているけど...なESを書くか...みたいなレベルで就活をしていました。

ー大学生の芳賀さんの中でベンチャー企業に行くって選択肢はなかったですか?

その選択肢はなかったです。時代も時代だったからベンチャー企業にいく人って変わり者だと思っていたし、そもそもベンチャーって言葉すらあんまり馴染みがなかったかな。

ー今ベンチャーで働いている芳賀さんとは思えない大学生時代ですね。(笑)
今思い返すと大手金融機関での新人時代はどうだったんですか?

思い返すとその時の僕は弱い立場だったと思っていて...。スキルも持っていなかったし、すごく丁寧に育ててもらったと思う。一般的な社会人のスキルとか考える力とかそういったベースのスキルを育ててもらった。 丁寧に育ててもらったし人事にもいたので、ある意味で大手企業の働き方や様子もわかったし、スケールが大きくて関わる人が多い分、色々な人に会えたし最初からベンチャー企業にいたらわからなかったことだよね。  

ー芳賀さんが弱い立場ですか?そんな風には見えないです!

自分に自信がない性格だったから、大手企業に行ったというのもあると思います。
自信がないのにベンチャー企業に行ったら自分のやりたいことがわからないし、かつ自信と勇気がないと「これやりたいです」とは言えないから何もできない人になるよね。
だから最初に、大手企業で社会人としての基礎を勉強させてもらったのはよかったのかなって思ってる。たまたまですけど、ずっと新しいことや、答えのないことも結構やらせもらえましたね。

ー素晴らしいですね!芳賀さんの話を聞くとなぜ退職するのかわからないのですが…。退職を決意したのはどういった理由からですか?

僕自身が、その企業が提供してくれる価値に価値を見出せなくなったからです。
大手企業で人事をしていた時は、給与もいいし、誰に自己紹介しても知ってもらえている会社に勤めている感覚もあったけども。だからこそ仮に個人として気の進まない仕事ばかりを依頼されたとしても「みんな辞めないよね」という空気が強かったです。辞めない前提でのコミュニケーションというか。もちろん、外の人からしても普通はやめないと思うよね。親も親戚も全員褒めるみたいな会社だと思うし。
だけど、個人のやりたいことを追求できる規模ではないし、個人一人ひとりを見ていける規模ではないから、モチベーションはどうしても下がります。「僕」としてや「個人」としての重みがそこまで大きくはならない状況に納得がいかなかったんです。自分が何かをしたいといったところでそれが実現するまでにはすごく時間がかかる。個人の意見とか個人の価値が小さくなるだろうなっていう感じがしていました。特に「新卒」「若手」という立場だったのでね。

ー個人の尊重を人事としてしたいから芳賀さんはベンチャーにきたってことですか?

社員を一人ひとり見たかったって感じかな。一人ひとりを個人として見るのは難しいんだよね。 同時に400人が同期で入社したとして400人全員のキャリアプランを最期まで考えたり、見るのはほとんどできないと思っています。

ーなるほど。今、芳賀さんはメタップスの人事として社員一人ひとりを見られている実感はありますか?

実感はあります!今は採用、企画業務の制限はなく好きなことをやらせてもらえているので、一人ひとりに寄り添った採用や組織開発が少しはできているのかなと思っています。
実際に採用の選考中のどこかで、必ず候補者とは接点を持てるので、一人ひとりみてその人の適所を考えて配属したり、この人メタップスっぽいなとか考えて1人に時間を割けている気がします。

ー素晴らしいですね!大手企業でも採用担当をしていたと以前におっしゃっていましたが、採用基準は大手とベンチャーでは違いますよね?

大手とベンチャーっていうよりは新卒一括採用の会社とそうじゃない会社で結構変わるかな。 大手は新卒をまとめて採用することが多いよね。メタップスは9割近くが中途で入ってきた人なんだよね。だから学生のあとすぐにメタップスに入ってくれた人たちのほうが少ない会社だよね。  
メタップスでいうと一括採用というような大それた感じでもないので、採用側も、事業ごとに求めているスキルの人なのか、そうした事業を楽しんでいける性格やモチベーションの人なのかどうかで考えることになります。それもあってなのか、おのずと応募者側も、ベンチャーに応募する人は、企業で経験できることと自分がやりたいことが合致しているからという理由で面接に来きてくれる人が多いです。「この事業に興味があるんです」「この専門分野に興味があるんです」「インターンを経験してこの仕事だと思いました」とか自分のやりたいことをベースに面接に来てくれる人が多い節があります。

ーやりたいことが決まってる人が面接に来ることが多いんですね!

そうだね。今のメタップスでは結果的にそうなっています。ベンチャーに応募してくれる人だと「何をしたいのか」という質問をするとコアな、深い話を回答してくれることが多いかなと感じています。極端に分けるとそこで2軸に分かれていると思う。  
つまり一方、大手の人事として面接していた時は「その業界に興味があります」っていう志望動機が大半。ネームバリューとか、CMを見て知ったとか。そこから「何の職種で、どんな仕事をやりたいのか」という質問をした時に、明確な答えを返していくことはきっと難しいんじゃないかな。 どうしても「総合職」といった採用のされ方になることが多いので、職種までは確定でコミュニケーションを取ることができないからね。

ー確かにベンチャーに行きたいという人は明確な何かを持っているなと私も思います。
純粋な疑問なのですが、もし今の考えを持って大学生にタイムスリップするとしたら
芳賀さんは大手とベンチャーどっちを選びますか?

その質問、面白いね。(笑)そうだな…。もしスキルが何もない状態で今の記憶だけあるみたいなのだったら、ちゃんとした経験もないしもう1回大手に行くかな。ただ、大学1年生からやり直すとなったら少し違うかも。3ヶ月ごととか半年ごとのペースで3、4社でインターンしたいと思っています。おそらくですが、全部で丸2年間くらいのインターン経験をしていたら、ベンチャー企業に行くと思います。 ベンチャー企業にいく決心も、アイデアも、理由も持てていなかったから大手にいくという選択をしたのだと思う。 自分はきっとベンチャーっぽい雰囲気が好きなんだなって、決心もついたでしょうしね。
質問に戻ると、それこそ向後さんと同じ3年生の冬に急にタイムスリップするとなったら大手に行きます。大学1年生の春にタイムスリップするとしたらいろいろなベンチャーでいろいろなインターンをしてきっとベンチャーにいくと思います。  
1回社会に出てみないとわからないことはあるし、その機会を作ることを大学1年生からインターンを通してやっておくと「未来の選択肢」が増えると思います。

ーここまで大手とベンチャーそれぞれについて聞いてきましたが、私は3年生の春から
インターンをしてるのですが遅いっていうことになりますか?

始めることに遅いなんてそんなことはないよ!(笑)ただ、もっと視野を広げるためにもう1つくらい違う職種のインターンしてみたらどうかな!せっかく1つに縛られずになんでもできる立場なんだから。これからの仕事する上での「選択肢を広げる」 ということに対してはやはり インターンを大学生のうちからたくさん経験して自分の選択の理由を見つける経験を積んでもいいのかなと思います。やりたいことをぼんやりでもいいから見つけられたら大手、ベンチャーに関わらず他の人よりも1つ抜きに出てると僕は思うよ。

ーぼんやりでもいいから1つ指標を作ることが、大手、ベンチャー関係なく就活の時に役に立つということですね。本日はお時間をいただきありがとうございました!