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新任取締役小笹さんにインタビュー。BtoBマーケティングのプロが選んだ道


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今期メタップスで新たに3名の取締役が就任しました。
今回は、その中で元イベントレジストCOOの小笹さんにインタビューを行いました。

小笹 文 Aya Ozasa
株式会社メタップス 取締役(監査等委員)
新卒で株式会社リクルートに入社し、ブライダル情報誌等の営業に従事。その後、グーグル株式会社(現グーグル合同会社)に参画し、広告製品全般の国内セールスマーケティング業務の担当を経て、独立。セールスマーケティングの支援を中心に活動の後、イベントレジスト株式会社を共同創業。COOとして、営業部門、マーケティング部門、経営管理部門の立ち上げを管掌、同社株式譲渡を経て退任。2018年に合同会社カラフルを創業。

これまでのキャリアについて。テーマは“翻訳”

ー学生時代はどんなキャリアを想像していたのでしょうか。

普通に就職しようと思っていました。当時、世の中で起きていることをわかりやすく伝える仕事をしたいと思っていたんです。それでマスコミを志望していましたが、就職氷河期ということもあって採用がなかったんです。

 

それでリクルートへ。

そうそう。リクルートは媒体も持っていますし、世の中の情報を読者に正しく伝える仕事だなと思って、選んだんですよ。

 

ーリクルートということもありますし、事業を興す予定もあったのでしょうか。

まだないです!保守的な両親でしたし、就職して会社員としてしっかり働いていこうという気持ちでした。

 

ー入社してみてどうでしたか。

毎日きつかったけれど、やっぱり成長につながったかなと。営業の場合は数字でしか評価されませんので、そこをどう達成していくのか、達成するための過程で自分らしさとかをどう入れていくのか、先輩方のおかげでそういうところは7年半で鍛えられたかなと思います。

 

ーまだリクルートも上場前のフェーズでしたよね。

そうです。すごく激しい競争社会でしたし、ベンチャーではあるけれど厳格な縦社会があって、その中で数字に応えていく必要性を感じていました。

 

ーその後、どうしてグーグルを選ばれたのですか。

広告モデル、そのビジネスモデルに疑問を持ち始めたタイミングだったんです。当時は、広告全般そうなのですけど、お金を持っている広告主が注目を集められるというモデルです。お金を持っていれば10ページ分の広告が出せて、1ページしか掲載できないクライアントに比べれば、大きくて一番良く見える。そうした資本力によって会社の見え方が変わるみたいなところに疑問を感じてしまったんです。でもグーグルの広告モデルが私の疑問を全部解消してくれたんです。その時は検索連動型広告しかなかったんですけど、資本の大小は関係なくて、入札設定をしっかりやってユーザーから支持されれば上位に表示される。そのモデルは民主主義だなと感動しました。

 

ー当時のグーグルにはどれくらいメンバーがいたのでしょうか。

日本では100人もいなかったタイミングでした。まだ全員の顔と名前が一致して、営業メンバーも会議室の30人の会議室に収まっていたくらいでした。

 

ーまさにベンチャー企業という感じですね。どんな業務をされていたのですか。

当時は本国のトップに直接連絡できるような完全にフラットな組織でした。とても面白かったですよ。その中で、セールスマーケティングのチームにいました。途中からYouTubeも国内展開がはじまったので、YouTube広告の日本市場の開拓やマーケティングもやっていました。BtoBのマーケティングですね。

 

ー学生時代に抱いていた「世の中の情報を伝える」とリンクしますね。

そうなんですよ。私は“翻訳する”と表現しているんですけど、それは学生時代からやりたかったことです。新聞記者になりたかった理由も、海外で起きている複雑な事象を翻訳したかったからです。リクルートの時は、お店の情報をわかりやすく届けていましたし、Googleもまさにそうです。あらゆる情報を整理して伝えるということ。このあたりを一貫してやってきた感じはありますね。

 

ー価値あるものを正しく伝えるということですね。メタップスは世界中に埋もれている価値を有効化することも1つのテーマです。

それはすごく大事ですよね。私は今もマーケティングのお仕事をしていますが、そこはすごくこだわっているところです。商売の話でも、売り手側がどれだけいいものだと言っても、相手にとってそれがどういうベネフィットがあるのかわからないと何も始まらないですし、もったいないです。

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ーイベントレジストの構想はGoogle在籍中からあったのですか?

いえいえ。Googleの同僚が独立して会社を立ち上げる時に、声をかけてくれて。イベレジのビジネスモデルを作りながら、しばらくフリーランスとしてマーケティングの支援していました。

 

ー社長との役割分担はどのような感じだったのでしょうか。

ビジョンを描いたり、サービスの未来を描くのは社長。それをどのように実現していくのか、落とし込んでいくのが私。資金調達をしてくるのは社長。それをどのように使っていくのか、考えていくのは私。といったようにわかれていて、管理部まわりや営業、マーケティングを主に見ていました。社長は0→1タイプで、私が1→15くらいにする。10では満足いかないので(笑)。

 

ー小笹さんが現場や従業員に落とし込んでいく。これも翻訳ですね。

そうです。社長が言っていることを「どうやるんだっけ?」と落とし込んでいくことを私がやっていました。社長が「イベレジはこうなっていくんだ!」というと社員がポカーンとすることもあります。その後に「つまりさ、こういうことなんだよ。」って翻訳してあげるのが私の仕事でした。

 

ートップが語る未来が先行し全ては理解しきれていないようなことは大いにあるかもしれないですね。

新しいことをする経営者ってそうじゃないといけないです。普通の会社になっちゃいますからね。従業員の人たちって、そういうところをよくわからないけど面白い船かもしれないって乗っていたりもするわけですから。私もそうでしたけど、万が一、この会社つぶれても後悔しないって思っていました。もちろん会社はつぶさないですけど、もし何かの理由でそうなったとしても「あー失敗しちゃったね。」ってきっと笑える。半分ぐらいは訳の分からない夢を持ちながらやっていて、夢は全て叶うものじゃないと知っているから笑えるような環境って理想的な会社組織だと思います。この夢に一緒に乗っかるという気持ちがあるほうが、すごく健康的で面白いですよ。

これからのテーマ

ー大学院に通われたりと、まだまだ精力的にインプットもされていますよね。

そうですね。これまで、それなりに早いスピードでいろいろなことを経験してこれたんだと思います。その中で、これまでの意思決定はそこまで大きく間違ってはいなかったはずなんです。ただ経験の積み重ねが自信になっているので、判断が正しい理由を明確には言語化できないのです。だからアカデミックな視点から言語化をすることで、自分の経験からよりよいアウトプットを出せるようになるんじゃないかなと思っているんですよね。

 

ーさらにアウトプットの精度を高めていくということですね。

日本はオーナー社長が「俺の経験上で売れるんだ」っていう文化が強いんです。それはそれで有効だったんですけど、これだけ産業が多様化してきて、働き方も多様化してきていると、経験だけではカバーしきれないんですよ。部下のほうが知見を持っていて、上司が判断できないってケースも当然あります。そこを解決するためには、メンバーに対して裁量を持たせて、その人たちに判断してもらうというように組織も変えていかなきゃいけないんです。

 

ーメタップスでも「個の解放」という言葉を大切にしています。一様な社会ならば一律の管理でよいですが、今はそうではないですよね。

仰る通りです。多様性が取り上げられる際によく言われるダイバーシティのある社会を実現するだけではなくて、個々人が100%の力を出し切れる環境を作れるかどうかが大事なテーマだと思っています。

 

ーそんな小笹さんが、外から見ていたメタップスはどんな印象でしたか。

私が外から見ていたイメージとしては、社員の人たちってきっとイキイキと働いているんじゃないかなと思っていました。勝手に想像しているとチャーミングなんだけども、そうした会社の良さや文化が外にはあんまり出てきていないな!といった印象でした。

 

ーそれもあってメタップスに興味をもってくださったのでしょうか。

そうですね、それもあります。社会が変われば、新しいサービスも生み出されていきます。メタップスもそうした取り組みを今まさにしているところですね。そうすると、組織も変わっていく。組織が変わっていくと人と人の関わり方も変わっていく。当然、そうした中では痛みもでてきます。組織作りにこれまで多く関わってきましたし、イベレジで10年にわたってSaaSをやってきたので、その痛みは想像できています。SaaSは仕組みを作れば売れるものではないので、そこにこれまでの知見を活かせると思いますし、そこにすごく興味をもって今回のお話をお引き受けしました。より深く関わって成果を生み出すサポートができたら良いなと思っています。

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