あらゆる人と、metapsが交わる場所

デザインは決してアートでは無い。アートの力を借りることが大事。

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織井 浩 / Hiroshi Orii

長野県出身。広告代理店にてグラフィック・エディトリアルデザイナーとして従事した後に独立、12年間フリーランスデザイナーとしてグラフィック・エディトリアル・Webと媒体を問わず活動。その後はレコード会社、アパレル企業のインハウスデザイナー、ITコンサルのアートディレクターを経て2018年にUI/UXデザイナーとしてメタップスに参画。好きなものはApple製品と車と自転車と猫。

 

メタップスレッド以外のカラーも見出していきたい。

 

ー現在の業務を教えてください。

各カンパニーのロゴやプロダクトのサービスサイトのデザイン・設計・コーディングを担当しています。メタップスには複数の子会社がありますが、全社横断的に携わっています。プロダクト以外でも、インナーブランディングや社内活性化にもデザインの力で貢献できないかと、試行錯誤しています。また最近では、このmeetaps関連の写真撮影を担当する事も増えています。

 

ーメタップスにはどのような経緯で入社したんですか?

入社前からメタップスのことは知っていまして。よく見ていたWebサイトの事例集に載っていたんですよね。それを見て「メタップスの事例かっこいいな~。社長若いな~。」というのがきっかけで(笑)サイトを見て色々勉強させてもらいました。それでたまたま、人づてで紹介されて、入社しましたね。

 

ーどうしてメタップスのサイトに興味をもっていたんですか?

コーポレートカラーがはっきりしていたんですよね。トップのアニメーションや余白の使い方が優れていて、とても見やすいサイトだなという印象を受けました。何より、この会社が何者かっていうのを訴えるサイトとして分かりやすかったです。Webサイトって会社の顔なので、自分が何者かってちゃんと伝わらないと意味が無いんですよね。その上で、お客様が望む情報を分かりやすく配置して、動線も設計して、最後に目的地に辿り着く。なんともいえないカッコよさがありましたね。

 

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ー入社当時は何を担当されていたのですか?

2018年4月にメタップスリンクス(以下、リンクス)に出向し、コーポレートサイトのリニューアルや「メタップスアナリティクス」のサイトデザイン、セミナーの告知バナーの作成など幅広く手掛けました。その他にも、リンクスの新しいサービス「メタップスブリッジ」のサイトのUI/UXのデザインも行なってました。ちなみに私が「メタップスブリッジ」の名付けの親なんです(笑)自分でサービス名を考えて、デザインも自分で行なったので思い出深い案件です。

 

ーなるほど。メタップスグループ全体のデザインに関わるようになったのはいつからでしたっけ?

リンクスに在籍しながらある程度横断的な業務にも携わっていましたが、本格的に関わるようになったのは2019年5月にメタップス本体に転籍してからですね。

 

ーグループ全体のデザインを行なうようになってどうですか?

もちろんグループとしてのブランドを棄損しないということは大事にしています。ただ正直、もともと会社ごとにというよりも、もっと詳細にサービスやプロダクト単位で、この商品のターゲット層にとって、良いデザインを追求しています。そのためにも、各社のサービス内容の理解だけでなく、ターゲット層の聞き込みは入念に行ないます。そのうえで、グループ全体的に見た時にいびつにならない様に気を付けてます。

 

ーなるほど。プロダクトも様々なので、デザインが大変そうですね......

いえいえ、多様な色があって面白いですよ。メタップスのキーカラーである朱色のような「メタップスレッド」だけでなくて、他のカラーでも挑戦できるので飽きないです。今はメタップスを象徴するカラーがメタップスレッドだけなので、他のカラーも見出していきたいですね。

 

ーグループ全社のデザインを始めて何か織井さんの中で変わった点ってありますか?

各カンパニーだけのデザインをしていた時以上により深く社内のメンバーやカルチャーに目を向けるようになりました。本当に各社によって行なっている事業も違えば、それを担う人の特徴も異なりますね。メタップスにいるだけで多様な人に出会えて楽しいですよ。

 

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ーそれが先ほどおっしゃっていたインナーブランディングにも繋がってるんですね。

そうですね。「メタップスらしさ」を言語化する試みにも積極的にコミットしていますね。ぼんやりとイメージはできるが具体化は難しいといった領域はデザインで貢献したいですね。

 

ーたしかに。全社のプロダクトに関わっているこそ、インナーブランディングの強化に関われるんですね。

はい。そのためにも、もっとメタップスのメンバーやカルチャーへの理解を深めていきたいですね。

 

1本の木の絵が導いてくれたデザイナーへの道

 

ー織井さんのデザイナーとしての原点っていつなんですか?

自分が絵を描くことが好きだって自覚したのは保育園の時。今でも鮮明に覚えてるんですけど、保育園とか幼稚園の時って課外授業とかで絵を描くじゃないですか?その時に「木」を描いたんですよね。1本の木。子供が木を描く時って大抵木の枝が太くて数本しかなくて、葉っぱもモコモコした集合体にして木を描くと思うんです。でも、私は木の枝から生える細い木の枝までちゃんと1本1本描いて、葉っぱも1枚1枚描いたんですよ。それを見て先生や周りの友達が驚いて(笑)その時初めて「自分はもしかしたら、絵を描くのが得意なのかもしれない」って気付きましたね。

 

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ー保育園で気付くって早いですね。それから絵を極めていったんですね。

はい、小学校では絵のコンクールで度々賞を受賞し、さらに絵を描くことが好きになりましたし、自信にも繋がりました。そして、高校では美術部に入りました。美術室に進路ガイドブックみたいなのが置いてあって、そこで自分がよく街中で見かける広告とかは「デザイナー」っていう職業の人が作ってることを知りました。

 

ー「デザイナー」にここで初めて出会ったんですね。

そうですね、「あ、俺はこれになるんだ」ってそこで確信が芽生えましたね。その後は、デザインの専門学校に入って3年間勉強した後、最初に入ったのが出版社と広告代理店が一緒になったような会社でパソコン雑誌のデザインを始めました。

 

ーパソコン雑誌ってことはオフラインの紙面のデザインですか?

はい、雑誌です。雑誌のデザインとかは学生の頃バイトでやっていたいので、そのスキルを活かしながら作ってました。しかし、2000年くらいの時に日本でITバブルが起きてから、「これからはWebの時代だ」と思って、独学で勉強して自分のHPを作って、自分の作品を載せてました。そしたら、仕事がたくさん舞い込んで来て、独立した方がいいかもと思って社会人1年目で独立してフリーランスになりました。

 

ー社会人1年目にしてすごい勇気(笑)その頃はまだWebのデザイナーって少なかったんですか?

そうですね、デザインとコーディングを一緒にやってくれるWebデザイナーはそんなに多くなかったと思います。かつ、「Flash」と言うWebオーサリングツールも出て来て、デザインします→コーディングもします→Flashも作ります、なんなら絵も描きます!と一貫してできる点で、多くの発注をいただけていましたね。

 

ーコーディングはこのフリーランスの時代に勉強したんですね。

はい、コーディングを頼める人が他に居なかったので、自分でデザインしたものを自分でコーディングするしかありませんでした。そこですごい勉強しました(笑)大変でしたけど嫌じゃなくて、自分でデザインしたものをコーディングして使えるようにするっていう過程が楽しかったです。

 

ーいつまでフリーランスとして働いていたんですか?

2002年に生憎ITバブルがはじけてしまって(笑)仕事が激減してしまいました。でも、なんだかんだ2012年頃までフリーランスを続けましたね。

 

ー約10年もの間フリーランスだったんですね。

はい。企業の中で学べることも多い環境になってきたなという想いもあり、2012年頃にまた会社員に戻りました。会社員に戻った後は、大手レコード会社の子会社であるデザイン会社でインハウスのデザイン、アパレル企業の各ブランドサイトのアートディレクション、ITコンサルなど幅広く経験を積み、多くを学ばせていただきました。

 

デザインとはどう「機能」させるか

 

ー織井さんがデザインする上で大事にしていることって何ですか?

当たり前ですが一番は、やっぱり「大多数にとって間違いじゃない」っていうことですね。どんな人が見ても理解できて、年齢や性別問わず誰でも使える。つまり、そのデザインが「機能」しているということ。例えば「スプーン」だったら、ちゃんと食事をすくえる形になっている。これは「デザイン」されていて、ちゃんと「機能」もしている。

私もApple製品がすごい好きで、スティーブ・ジョブズの本とかもよく読むんですけど、彼の言葉で「デザインとは、単なる視覚や感覚のことではない。デザインとはどう機能させるかだ。」という言葉がありまして、自分の中にストンと入って来たんですよね。デザインは決してアートでは無いんですよね。アートの力を借りて目を引くのが大事なのであって。この言葉と巡り合ってからは、常にデザインする上で「機能させること」を意識してますね。

 

ーなるほど。織井さんの現在の仕事に置き換えると、「機能している」とはどういう状態でしょうか?

私がwebサイトを作って、お客様がそのサイトにアクセスしてくれて、「こういう情報を知りたいな」って思ったら分かりやすく目的に辿り着けて、「じゃあ問い合わせをしてみよう」でコンバージョンしたら、私が思い描いている「機能」している状態ですね。 

 

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ー最後に、織井さんの今後の展望を教えてください。

「会社のブランディングを強化していく」
先ほどお話したように、人事部と連携してインナーブランディングを一緒に強化しています。横断的に仕事をしているので、多くのメンバーと触れ合っている自分にしか出来ないブランディング戦略があると思うので、引き続き「メタップスらしさ」を極めてデザインに落とし込んでいきたいですね。

「若手の育成をしていく」
今は一連の流れを全て1人で行なっているので、この知識を引き継いでいかないと勿体ないかなと思ってます。大きな案件などを若い子と一緒にやって、育成することで次に繋げられるかなって。いずれは、デザインチームを持ってみたいなっていう願望もありますね。

トライアンドエラーを繰り返して、自分にしか表現できない「デザイン」をこれからも追及していきたいと思います。

 

ー織井さん、本日は有難うございました。

 

取材:meetaps編集部
撮影:韓 哲煕