"100万再生"を超えるYouTube動画傾向分析~データから見る「頻度」「長さ」「時間帯」とは?~

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YouTubeの動画にアクセスするシーンは、検索を始めとして関連動画、からなど色々考えられます。登録者数と平均動画再生数の関係やランキング掲載後の視聴回数推移を見る限り、登録チャンネルやランキングからの流入も無視できないものと考えられます。たとえば固定ファンのついたYouTuberのみなさんはどのような動画を公開しているのでしょうか。本記事では視聴回数を100万回を超えたことのある動画についてメタデータを収集・集計して調査してみました。

YouTubeの動画にアクセスするシーンは、検索を始めとして関連動画、SNSからなど色々考えられます。登録者数と平均動画再生数の関係やランキング掲載後の視聴回数推移を見る限り、登録チャンネルやランキングからの流入も無視できないものと考えられます。たとえば固定ファンのついたYouTuberのみなさんはどのような動画を公開しているのでしょうか。YouTubeでもクリエイター向けのコンテンツを用意していますが、本記事では視聴回数を100万回を超えたことのある動画について実際にどのような傾向にあるのかメタデータを収集・集計して調査してみました。

動画を配信したチャンネルをYouTuber、企業、音楽・動画、転載・違反と大きく4つに分類し、100万再生された動画数の分布を見てみました。すると7割強がYouTuberの方々が制作した動画でした。YouTuberの動画はゲーム実況やキッズ向け、エンタメ、英会話、料理などジャンルは多岐に渡ります。ちなみに企業の動画はTrueView広告などに出稿されていたものがほとんどだと考えられます。転載・違反の動画は他チャンネル・他メディアからの転載やテレビ番組の録画、あるいは何らかの理由で停止されたものです。

 

 

動画の長さについて見てみます。YouTuberの動画はコンテンツのジャンルにもよりますが4分前後のものが多いことがわかりました。企業の動画は、動画広告のためであったり、テレビCMを掲載していたりするためであったりするため、15秒〜90秒のものが多くありました。音楽・映画で25分のところに集中しているのはテレビ朝日の深夜番組フリースタイルダンジョンを配信している人気チャンネルです。テレビの人気の番組やCMをYouTubeで活用することで非常に大きな相乗効果を生み出す可能性を秘めていると考えられます。

 

 

動画が公開されていた時間帯について見てみます。YouTuberに着目すると配信時間帯で最も多かったのは19時台でした。次いで18時台、17時台と学校や仕事が終わった後の時間帯を狙って配信されているようです。一方で14時台、7時台にもピークがあります。7時台、14時台で目立っていたのはキッズ向けチャンネルです。たとえば日本で有数のキッズ向けのチャンネルであるKan &アキのCHANNEの Lさんとかさんキッズライン♡キッズLineさんの動画が多くありました。朝に配信するのは幼稚園に行く前のお子さんがいるユーザの方が家事をやっている時間帯を、午後に配信するのは幼稚園・保育園からお子さんが帰ってくるころの時間帯を狙っているのでしょうか。いずれにしても自身のチャンネル登録者や鑑賞ターゲットをよく考えて配信されていそうです。以前のブログで考察したとおりうまくチャンネル登録者の視聴が伸びれば急上昇ランキング入りしてさらに視聴回数が伸ばせます。

 

 

2016年1月〜4月に配信され、100万回以上再生された動画が5本以上あるチャンネルについて動画の配信頻度を見てみました。結果、1週間あたり6本の動画を配信しているチャンネルが一番多かったようです。最低でも週2本は配信しているようです。定期的に動画を配信することでチャンネル登録者を増やそうとすることも大事なポイントのようです。定期的に配信することでチャンネル登録者数を増加させることはランキングに入るためにも大きなメリットがありそうです。というのも、以前のYouTubeではランキングに入るためには動画の視聴回数が最も重要視されていたのですが、現在は動画の総再生時間数が重要視されるようになったため、動画をより長く視聴するチャンネル登録者=ファンの拡大がより重要になったのです。

 

 

上でみたチャンネルに連休中はどのような動きがあったのでしょうか。GW前(4/19~4/28)とGW中(4/29~5/8)の比較をしてみると、連休中のYouTuberの動画の配信頻度と視聴回数増加傾向は大きく変動してませんでした。連休中でもYouTuberの方々は動画配信は休んでいないということがわかります。そして総視聴回数の増加傾向に大きく変動がないことから、YouTubeユーザの連休中の視聴傾向はそれほど平常時と変わっていないのかもしれません。YouTubeのチャンネルは固定ファンのいるテレビのレギュラー番組の一コーナーくらいの位置づけでしょうか。一方で企業の動画は配信頻度は減って視聴回数が増えていることから、連休中に動画広告の出稿を強めていることが伺えます。

 

 

まとめ

汎用的な成功パターンはありませんが、YouTuberの動画のデータとしては以下のようなことがわかりました。

・100万再生された動画の73.7%はYouTuberによる ・動画の長さは4分程度 ・18〜20時に配信 ・週6回配信しているチャンネルが公開している ・連休中の視聴パターンに大きな変化はない

もちろんこのようなやり方でやったからといってうまくいくわけではないですが、人気動画は戦略的に配信されていることが垣間見えます。

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