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山﨑祐一郎が新VISION「世界を解き放つ」に込めた想い ~世界中の誰もが自由に価値創造できる社会の実現に向けて~

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今期、メタップスは新しいVISIONに「世界を解き放つ」という言葉を選び、指針を示した。 

「これまでも当社独自の世界観を持ち、未来に向けて全力でチャレンジしてきた。」

「時代の要請として、これまで以上にデジタル化による社会変革が急務になっている。デジタル化は、利便性以上の付加価値を社会にもたらす。」

そう語る山﨑が、どのような世界を見据え、メタップスが今後目指していく未来はどのようなものかインタビューを行った。

山﨑 祐一郎 Yuichiro Yamazaki
株式会社メタップス 代表取締役社長
2006年にドイツ証券株式会社に入社し、テクノロジー業界におけるM&A及び資金調達アドバイザリー業務を行う。退職後、京都大学発のAI関連ベンチャーを創業し、代表取締役に就任。2011年から取締役CFOとして当社に参画。2016年より、代表取締役副社長を務め、2018年11月より代表取締役社長に就任。

これまでの制約を打ち壊す

ーどうしてこのタイミングで「世界を解き放つ」というVISIONを打ち出したのでしょうか。

過去に前例のないスピードで社会が変革する今のタイミングだからです。特に今年は歴史に残る転換期だと多くの人が思っています。メタップスグループとしては、これまで長きにわたり蓄積してきた事業アセットをフル活用して、変革をリードしていくことが使命だと認識しています

 

ー率直に、今の時代をどう捉えていますか。

集中から分散に向かう転換点の時代だと考えています。

多くの人は、社会が集中することによって成長してきた姿ばかりを目にしてきた世代です。進学する大学、勤務する場所、住む場所など、社会構造として常に均質化を伴いながら集中化が進んで来ました。

アメリカの場合、若いうちはサンフランシスコやニューヨークに人が集まりますが、ある程度年を重ねていくと地元の州に戻って子育てをする人が多いのです。

一方、日本の場合は、地方から進学を機に上京すると一生東京に居続ける人が多く、集中がより強く進みました。

しかし、今回の新型コロナウイルスの拡大によって、密の回避からワーケ―ションなど、日本でも田舎暮らしが注目を浴びています。つまり、集中から分散の時代への転換の可能性を誰しもが感じ始めているのです。IT業界でも既にその動きが顕著で、経営者やエンジニアなどを中心に、地方移住が私の周りでも少しずつ増えてきている印象があります。

 

ー「世界を解き放つ」にはどんな意味が込められているんでしょうか。

ワークスタイルやライフスタイルにおいて、旧来的で今の時代にそぐわないものが世界には多々残っていると思います。

良くも悪くも日本には多いのですが、“伝統や慣習”が、ある種の“制約”になっています。言い換えると、“制約”を自分たちで作り、それを守ってしまっているため、個人や企業が本来の可能性を発揮できていません。

メタップスが、そうした制約をテクノロジーによって打ち壊し、世界中の誰もが自由に価値創造できる社会を目指していることを表現しました。

 

ー具体的に、世界にはどんな制約がありますか。

例えば、東京に人が多く集まり、大学に通い、会社で働いていること自体がある意味で制約です。

つまり、都市部への人口一極集中が弊害となってきた側面があるのです。都市部に多くの人気大学や有名企業が本社を構え、都市部に行かないとできないことが多い。その制約によって都市部は過密化し、一方で地方は過疎化が問題となる。自然豊かでおじいちゃんおばあちゃんがいる地方で生活したい人が、仕方なく東京で働く。そうした事象の背景に潜む制約を打ち壊し、解放していくのがデジタル化です。

 

ー特に、日本は課題が多いのでしょうか。

先ほども言いましたが、アメリカだと大都市の大学に入り、その後就職しても、ある程度時間が経つと生まれ故郷に戻り、大きな家を建て、地元で豊かに暮らしているケースが多い。それは地方の街にも活力があり、エンタメもあり、固有のカルチャーがあり、文化圏が発展しているからです。

日本は一極集中が進みすぎて、介護などでやむをえず故郷に帰るといった明確な理由がないと地元に戻りません。ただこれは、日本にはあまり浸透していなかったリモートワークやリモート教育、デジタル化によってある程度解決できると考えています。

 

ーVISIONの変更によって見据えている世界は変わりますか。

メタップスが見据えている世界、目指している世界は変わらないです。これまで通り、テクノロジーによって、社会を変えていきます。

これまでも、ファイナンス、マーケティング、ブロックチェーンを含む幅広い領域で事業拡大を進めてきました。アプリデータの可視化やファイナンス事業におけるキャッシュレス施策・業務効率化といったこれまでのノウハウを駆使しつつ、新規事業を中心にDX支援事業に改めて注力していきます。

 

ーメタップスとして、変えていく部分はありますか。

これまでは、様々な顧客の課題に対して各事業ごとにDX化サービスを提案してきました。例えば、スマホ向けアプリケーションを作った企業には、データを可視化しましょう、分析しましょう、プロモーションはこうしましょうと。キャッシュレスを導入したい企業には、クレジットカード決済を提供しますと。

これからは、こうしたグループ事業アセットを活かして、各事業が自律的に機能しながらも、顧客企業に対してグループとしてワンストップでDX化を支援できる体制を構築していきます。

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自律分散型社会の現実味

ー集中から分散へ。組織のあり方に変化はありますか。

集中から分散の時代というのは、人口一極集中の分散化(東京から地方へ移動)だけの話ではありません。会社のあり方、組織のあり方、社会の構成員の変化も伴います。コロナ禍におけるテクノロジーの進化と、行政や企業のDX化が想像以上のスピードで進み始め、いわゆる自律分散型社会(或いは分散フラット社会)の到来が現実味を増しています。

 

ー自律分散型社会はどのような社会と考えていますか。

完全に「個の時代」に移行した世界をイメージしています。それは個人が企業、組織と分離して権限と責任を持って生きていく時代。その権限の中には、働き方の自由、住む場所の自由、教育を選ぶ自由などがあります。

もちろん、これまでも選ぶ権利はありましたが、様々な制約のある環境では、完全な自由はありませんでした。

コロナによって、これまでリモートワークや電子署名などにネガティブだった人たちでさえも、この流れは止められないと感じ始めています。

その流れもあり、急速にデジタル化が進み「個の開放」の兆しが少しずつ見え始めています。つまり、デジタル化によって様々な制約が取り払わられる。そうした「DX化」×「個の開放」の推進によって、自律分散型社会の実現に繋がっていくんだと思っています。

メタップスとしても、「DX化」の支援と「個の開放」に全力で取り組んでいくことを今回発表しました。

これまでの受け身の世代。これからの自発の世代。

ー「個の時代」、どんな人が求められる時代だと思いますか。

とにかく仕事でも遊びでも始めたことはトコトン追求する。失敗をしてもすぐに立ち上がり、前に進む。それを繰り返すことで自信がつき、結果として個人としての対外的な信用も高まります。

これからは、新卒一括採用で企業に就職して、何年かしては転職して、また転職をするといった、1足のわらじだけで生きていくスタイルは減少していくと思います。副業(複業)をして、新しい価値を世の中に提供したいのであれば、2足・3足のわらじでも色んなことに挑戦すべきです。

ただし、手を出すからには最後までやり遂げ、全てのわらじで結果を出す人が活躍していく時代だと思います。高度経済成長の時のように、会社に勤めているだけで、安定的に生きられる時代ではもうないです。

「今のままではダメだ、新しいスキルを身に付けたい!」と、自分なりに世の中の流れを捉え、変化し続けられる人にとっては、面白い時代になっていくと思います。テクノロジーの進化とともに、挑戦する機会はどんどん増えてますから。

 

ーしかしながら、まだまだ受け身の人は多い時代ですが。

まず、これから育っていく世代を憂慮する必要はないと思っています。

彼らはデジタルネイティブで、リモートワークやリモート教育が前提となった社会で育っていきます。これまで以上に積極的で、自発的な世代になると見ています。

リモート教育においては、生徒はただ授業を聞くだけの受け身の姿勢ではついていくことが難しく、必然的に、教師や友人とのディスカッションを進め、インタラクティブに意見を交換するようになっていくと思います。

変わるべき世代、頑張って新しい世界について行かないといけない世代は、我々の様に中途半端に両方の世界を知ってしまってる世代です。ちなみに、それより上の世代は、昔のシステムのまま逃げ切れます。(笑)

 

ー変わるべき世代にはどのような働きかけが必要なのでしょうか。

個人、企業、行政のすべてが変わっていく必要がある。それぞれが相互に影響しあっているので、全てのレイヤーが少しずつ前へ進むことで、はじめて変革が起きます。

メタップスとしては、テクノロジー企業ならではのアプローチで、そのムーブメントを起こす役割を担っていると思っています。これまでの固定概念や制約に縛られたビジネススタイル、ワークスタイルを打破し、デジタル社会における企業のあり方を先行して再定義する。

そして、メタップスグループの幅広い事業アセットを通して、個人や企業、社会を様々な制約から解放していきます。こうした働きかけにより世界を少しずつ良い方向に変えたいです。

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ー最後に、これからメタップスが向かう世界について改めて教えてください。

今後は、これまで以上のスピードで世界は集中から分散へとシフトしていきます。

「個の時代」は既にやって来ています。ただ、人も企業も、今の社会の仕組みやルールの上では、歯車がかみ合わず、様々な歪が生まれ、取りこぼされる人が出て来てしまうと危惧しています。

そうした状況を打破し、自律分散型社会を実現するために、メタップスは「DXの推進」と、「個の解放」を推し進めていきます。そして、人々が様々な社会の制約から解放されることで、誰もが自由に新しい価値を創造でき、多様性のある生き方を追求できる世界になると信じています。

 

ー本日はありがとうございました。

ありがとうございました。

 

取材:芳賀 圭介