700万人の香港が13億人の中華圏のアプリ市場の鍵となる?LINE、SEGA、KONAMIの成功例<10月>

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香港の人口は約700万人であり、面積は総計1,200k㎡ほどしかありませんが、香港は中国本土と台湾に隣接している場所として中華圏に対する影響力は間違いなく大きく、アプリ市場として要注目のマーケットです。台湾と香港はおよそ800キロ離れていますが、その距離を全く感じさせないほど2つの市場には多くの共通点があります。香港Google Play市場(App Storeは「中国」でカウントされている)の売上は世界Top 10の市場として見逃せない地域ですが、それ以上に香港は、中華圏進出を考えるディベロッパーにとって非常に重要な地域となっています。世界のGoogle Play市場売上で5位に位置している台湾とチャートの相関性が高いという事実があるように、台湾と香港の2つの地域を皮切りにアジアに進出していくことが効果的です。

香港の人口は約700万人であり、面積は総計1,200k㎡ほどしかありませんが、香港は中国本土と台湾に隣接している場所として中華圏に対する影響力は間違いなく大きく、アプリ市場として要注目のマーケットです。

台湾市場に非常に似ている香港

台湾と香港はおよそ800キロ離れていますが、その距離を全く感じさせないほど2つの市場には多くの共通点があります。ひとつの大きな理由は、繁体字が台湾と香港の共通言語であることなのです。

香港Google Play市場(App Storeは「中国」でカウントされている)の売上は世界Top 10の市場として見逃せない地域ですが、それ以上に香港は、中華圏進出を考えるディベロッパーにとって非常に重要な地域となっています。世界のGoogle Play市場売上で5位に位置している台湾とチャートの相関性が高いという事実があるように、台湾と香港の2つの地域を皮切りにアジアに進出していくことが効果的です。

今年10月時点の香港と台湾Google Play売上チャートのTop 10カテゴリーを比較すると、上位5位以内にランクインするカテゴリーの順位は異なりますが、5つのカテゴリーすべてが共通しています。以前、台湾の市場調査のブログ記事で申し上げたように、台湾は日本と相関性が高い市場であるため、「台湾と香港を先に攻めてから日本進出」というシナリオがアジア市場にビジネスを展開していく上で、効果的かつ効率の良い作戦です。

LINEは中華圏に強い

現在、香港Google Play売上チャートTop 100にランクインしている日本発アプリを分析してみた結果、この中で10月に一番売れた日本発のアプリの中にLINEから3タイトルがランクインしており、中華圏における人気度を示しています。

LINE Rangers (LINE)

「LINE Rangers」は今年3月に香港Google Playでリリースされ、10月には5日間首位を記録しました。

アイコンをローカライズするか否か

日本から中華圏への進出を試みるディベロッパーが香港市場でアプリをリリースするケースが増えていますが、その際に多くのディベロッパーの頭を悩ますのは、「アイコンをどうローカライズするか」です。売上チャートTop 100にランクインする日本発アプリの2タイトルが海外市場に向けてアイコンを変えています。

鎖鏈戰記 ChainChronicle (Mobimon/SEGA)

「鎖鏈戰記 ChainChronicle」は今年7月に香港Google Playにリリースされ、売上チャートのTop 10にランクインしたことがあります。香港向けにリリースされているアイコンは日本と異なり、主人公相棒の女子キャラ「ピリカ」が採用されていますが、日本向けには主人公の「あなた」(キャラクター)が採用されています。

PES MANAGER (KONAMI)

※日本タイトル名:ワールドカップサッカーコレクション S

PES MANAGERは今年5月に香港Google Playにリリースされ、10月に9日間首位を記録した大人気のタイトルです。日本版のアイコンには日本代表の本田圭佑選手がフィーチャーされていますが、英語版では選手の顔がアイコンに使用されていません。これは英語版のサッカーゲームのタイトルとなると広範囲で様々な地域にリーチできるため、各地域で好まれる選手が異なるためと考えられます。香港は中華圏であるため中国語でのアプローチが有効ですが、英語でも十分対応できる市場です。

香港では「RPG」と「ストラテジー」は一番売れる

香港Google Playの売上チャートトップ100で「ロールプレイング(RPG)」と「ストラテジー」のシェアがそれぞれ25.8%でトップを記録しました。この2つのカテゴリーだけで全体シェア率の過半数を超えていることから、これらのカテゴリーが香港市場で非常に強いということが分かります。続いて売上の多いカテゴリーは「カジュアル」「スポーツ」と「アクション」でした。

香港Google Play無料チャートでは「コミュニケーション」カテゴリーがトップで、シェア率が10.5%でした。無料チャートシェア率のランキングを売上チャートと比較するといくつかの傾向が見えてきます。

「スポーツ」カテゴリーのように売上チャートの順位が4位と高く、無料チャートの順位が20位と低いアプリは、「数少ないユーザーがたくさん課金している」ことが分かります。

それに対して、「買い物」カテゴリーのように無料チャートの順位が1位と高く、売上チャートの順位が14位と低いアプリは、「ユーザー数が多いけれど、あまり課金していない」ことを意味します。

新着無料チャートに関してはRPGカテゴリーがトップで、シェア率が13.3%でした。再び売上チャートと比較してみました。

「ツール」カテゴリーのように新着無料チャートの順位が7位と高く、売上チャートの順位が17位と低いアプリは、「リリースが多いけれど、あまり課金していない」ことを意味します。

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